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時制

12の時制

「時制」とは?

  英語では動詞が形を変えることにより、その動詞がいつ起こったのか(起こっているのか、起こるのか)を表しますが、時間に関わる動詞の変化形が「時制」と呼ばれています。
  ちなみに、「時制」表す英単語  tense の定義を英々辞典(Longman Dictionary of Contemporary English)で確認してみます。

any of the forms of a verb that show the time, continuance, or completion of an action or state that is expressed by the verb. 'I am' is in the present tense, 'I was' is past tense, and 'I will be' is future tense

  私なりに訳してみますと、

「動詞が持つ様々な形態のうち、その動詞が表す行為あるいは状態が起こった時や、その継続、あるいはその完了を表す形態。'I am'は現在時制、'I was'は過去時制、'I will be'は未来時制となる。」

  私は「時制」について説明する時、どうも「制」の字がひっかかってしまい、「制」は「制度」の「制」なのだろうか、そうすると時制というのは「時を表すシステム(?)」などと大袈裟に考えたりもするのですが、一般的には単に動詞の一形態ということでいいようです。また、「形態」という時、単にstayがstayedになるという「一語内の変化」だけでなく、stayがhave stayedになるという複数の語も含めた形態の変化を表していることも明らかだと思います。
  ("tense"という英単語を初めて日本語に訳した方が誰なのか存じ上げませんが、単純に『時形』のような日本語でもよかったのではないか、とも思います。もっと深い事情があるのかも知れませんが・・・。)

12の時制

  時制、つまり時を表す表現には何種類あるかというと、全部で12種類となります。
  その12種類のうち半数の6つを「基本時制」と呼びます。そして「基本」の対義語は「応用」とでもなるのでしょうが、残りの6つが、まさに日本人には「応用時制」とも呼べる時制なのですが、普通には「完了時制」と呼ばれています。
  ですから、12の時制をちょうど6つずつ2組に分けることができます。
  さらに、その「基本」と「完了」の2組の中も、それぞれちょうど3つずつ2組に分けられます。「基本時制」については、「現在時制」・「過去時制」・「未来時制」の3つと、「現在進行時制」・「過去進行時制」・「未来進行時制」の3つ。「応用」、じゃなかった「完了時制」については「現在完了時制」・「過去完了時制」・「未来完了時制」の3つと、「現在完了進行時制」・「過去完了進行時制」・「未来完了進行時制」の3つです。
  これら12の時制を表す名称としてよく「現在『時制』」ではなく「現在『形』」という表現が使われます。私のサイトでは、なるべく「時制」という言葉を使うようにします。「~形」は主に動詞の変化を取り上げるような場合に(例えばliveの過去「形」はlivedというふうに)に使用したいと思います。まあ、あまり大したことではありませんので、「○○時制」も「○○形」と同じようにお考えください。

英語の「時制」は以下の12種類。
基本時制 ①現在時制
②過去時制
③未来時制
④現在進行時制
⑤過去進行時制
⑥未来進行時制
完了時制 ⑦現在完了時制
⑧過去完了時制
⑨未来完了時制
⑩現在完了進行時制
⑪過去完了進行時制
⑫未来完了進行時制

  時制が12種類あると聞くと、「うわぁ、12種類も働きをおぼえなければならないのかぁ」と不安に思う人もいるかもしれませんが、全ての時制が同じ重要性を持っているわけではありません。たとえば「未来完了進行時制」というのは、ほとんど見かけなかったりします。
  大切なことは、いくつかの重要なポイントをしっかり押さえることです。